その日、私は風邪をひいて病院によってから学校に行く事にした。

梨華と別々の登校
病院が終わって、電車で学校に向かう途中、ポカポカ陽気に包まれ寝てしまっていた。
気がつくと、学校の最寄りの駅より5駅も過ぎていた。

やっばー……。
駅を降りて、見た事もない風景を一周見渡した。
学校方面に向かう電車のホームに行き、時刻表を確認して、時間までベンチに座ろうとした時、同じ高校の制服を着た男の人の姿を見つけた。

その人は、下を向き携帯のゲームをしていた。
明るい茶色の髪
慣れた制服の着崩し
身長の高さを象徴するように組まれた長い足
横目で見てもわかるくらいの長いまつ毛

時間が止まったようだった。
ゆっくりと顔を上げて私を見た彼は、まるで雑誌から出てきたような、中性的な整った容姿をしていたから……。