改めて10人と視線を合わせる。


少し幼げな顔つきだったり、少し大人げな顔つきだったり。

そんなところはまちまちなのにと思いつつ、窺うようにして写真から顔をあげた。



ユズルさんは、私と話すときは必ず私を見て話す。

それはとても幸せ。

視界に入れてくれることが嬉しい。


でも…今日は……。

変なの…

ユズルさんは私を見てくれているのに。
いつもと同じはずなのに…


顔をあげた先にあるのは、切れ長の双眼。



「質問はあるか?」

「…ない」


けど…


「この写真ヘン」