______7月22日

「ふぁ………暑ぅ……」


どうやら今年は猛暑のようで、
早くも蝉は鳴き初め
改めて夏を実感させてくる。

今日から親が例の海外出張なので
親戚の家に向かっている。

なんでも、遠い親戚の様で、
会ったことは無いとかなんとか。

(一体どれだけ適当な親なんでしょう…)

なんだかんだ暑さに耐えながら、
目的地に無事たどり着くことができた。

(それにしても……)


「大きな家だなぁ…」

2、3人は並んで一緒に入れる程の
大きな扉。

上を見上げると、恐らく
3階程である大きな家。

(泥棒とか入りそうな感じの家ね……)

少し失礼なことを考えたのは
私だけの秘密だ。


「えっと、チャイム……あった」


呼び出しのボタンをすぐに押した。



『ピーンポーン』

定番の呼び出し音が鳴り響く。
すると、微かではあるが、
扉の奥からトントンと
誰かが近づいてくる音が聞こえた。


「はいはーいっ」



開かれる扉。それと共に
聞こえてくる元気な声。




あれ?





この声、どう考えても…………


















「女の子……?」