俺には気になることがあった。



白川ほどの優秀な人材を目の前にしていてでも気になったのは……あの、間宮萌のことだ。



高校生ともなれば、嫌でも色気づくものだ。



しかし、彼女は違った。



同じような赤い色のついた花がたくさん並ぶ花畑の中で、ひとつだけ真っ白く咲く純粋な花のようだった。



恋愛対象としてじゃない。



ひとりの人間として、間宮萌が気になる。