「……あ、そろそろ時間だ。授業はじまっちゃうよ。あと、あんまこのこと気にしないで。光貴は人気者で、もともと叶わない恋なんだし」 「み、美織ちゃん……っ」 おねがい、どうかそんな悲しいことを言わないで。 ごめんね。 美織ちゃんの恋を、軽々しく応援するなんて言って。 傷つけたかな? 「あの、ごめ……」 キーンコーンカーンコーン……。 「……あ」 謝りたいと思ったら、ちょうどチャイムが鳴ってしまった。