「あたしの好きな人? そんなの気になるの?」 「う、うん……だって、親友の好きな人だし……」 逆に今まで思わなかったほうがおかしかったのかもしれない。 言うと、美織ちゃんはふふっと笑った。 「じゃあ、言っちゃおうかな? まあ、あたしの完全なる片想いなんだけど……」 美織ちゃんはそっとあたしの耳もとに口を近づけ、ささやく。 あたしもよく知ってる男の子の名まえ。