コンヤクシャ? コンヤクシャって、あの婚約者か? まさか、困厄者ってわけでもないだろうし。 「……マジなの?」 どんな感情よりも驚きが勝った。 「うん、ホントごめん……あたしの家、ほら旧家でしょ? それで、いわゆる政略結婚みたいな感じなんだけど……」