───…… ───────…… 「神谷先生! あの、少しお時間いただけますか」 廊下に出て職員室まで歩いていると、不意に後ろから声をかけられた。 歴史研究部長の白川美砂の声だ。 「ああ、うん。いいよ」 俺はそう答えて白川の後ろにつき、部室に向かう。 歴史研究部は、俺が顧問を務めるこの花丘高校の部活だ。 略して歴研、部員数6人。 もともと顧問の先生が定年でいなくなり、廃部になりかけていた部活だった。 はじめは仕方なしに顧問になったが、今はそれがおもしろくて仕方ない。