「借り人競争、悲鳴の嵐でしたね」



ノックアウト寸前の俺に、白川が話しかけてきた。



「そうだったな、なんかすごかった……」



学校であんな叫び声を聞いたのはけっこう久しぶりかもしれない。



なんてのんきに思っていたら。



「間宮さんは可愛いし、先生のせいで学校中から注目されちゃいますねー」



と、小さく白川が口にした。