「し、し、慎二さんだと……?」 どうしてなんだろう、白川みたいな真面目っぽい生徒に言われると、なんだかゾクッとする……。 これが「イマドキの子」みたいな生徒だったら、笑って誤魔化せるのだが。 「……あれ、わたし名前間違ってましたか? 神谷慎二さんじゃなくて、神谷慎一さんでしたか?」 白川は真面目な顔つきで聞いてきた。 なんかその、冗談じゃないのがタチ悪い……。 「俺は慎二だ! 慎一は俺の兄貴!」