「おれは、親のない子じゃない。

本当のとうさんとかあさんを知らないだけだ。」


太郎はつぶやきました。

だから本当のかあさんに会いたい。

会えさえすれば、うすっぺらで飛ばされそうな自分を、

つなぎとめられそうな気がしました。