月日は流れ、太郎は十五歳になりました。

太郎は、大きく強く、やさしい青年に成長しました。

力が強いうえに働き者の太郎は、村の仕事も良く手伝いました。

もうだれも、太郎の生まれ育ちのことを言うものはありません。

おじいさんやおばあさんでさえも、

太郎の生い立ちのことを考えることが少なくなりました。