次の日の朝、いつになく肌寒く、太郎はぶるっと震えて目が覚めました。

あたり一面が真っ白な霧でした。

「霧か。めずらしい」

太郎の独り言は、白い闇に溶けていきました。

やがて太陽の光がさしてきて、目がくらむほどまばゆく光りました。

それから、やがて霧は消えていきました。