村を出て、幾日がたったでしょう。また、破れた障子の隙間から、光が漏れ出すように、月が夜空に張り付いていました。
太郎は月を眺めてつぶやくのでした。
「誰かその空の裂け目から、こっちを覗いているもんがおったら、おしえてくれんか。
おれはどこに行ったらいいのかを」
太郎は月を眺めてつぶやくのでした。
「誰かその空の裂け目から、こっちを覗いているもんがおったら、おしえてくれんか。
おれはどこに行ったらいいのかを」
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