「彼方…くん、怒ってる?」 「……別に」 「やっぱり怒ってるよねっ…ごめ」 「そうじゃなくてっ…」 彼女の言葉を遮って、声をあげてしまった。 彼女は俺の大きな声に驚いていたけど、 1番驚いているのは俺自身だった。 「……ごめん、大きな声出して」 「私は平気、だけど」 ただ、彼女が申し訳なさそうに笑う姿を 俺が見たくなかっただけ。