「……今日は雨だから、チャリで帰れないけど…どーせ帰る方向一緒だし」
「……いいの?」
「それに、……前みたいに途中で倒れたりしたら大変だし…」
きっと、他の奴だったらこんなこと言わない。
彼女が隣の席だから?
彼女の調子が悪いから?
それとも、俺の気まぐれ?
答えのない問題に出会ったような、そんな気持ちだった。
相変わらず、雨は降っていて。
グラウンドには大きな水たまりが出来ていた。
傘がないなんて嘘、航平にはバレてそうだな。
俺と彼女の、微妙な距離。
聞こえてくるのは、雨の音だけだった。
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