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「台風の影響なのかなぁ?」
窓から天気の悪い空を眺めていると、
隣の彼女が不意に呟いた。
もうすぐ夏休みだというのに、
空にはどんよりと重たい雲ばかり。
俺と彼女の距離は、近すぎず遠すぎず。
お互いの心地良い距離を保っていた。
「晴れと雨、どっちが好き?」
「……どちらかと言えば、晴れ」
「え~?暑いの嫌いなのに?」
「……じゃあ、暑くない晴れ」
「なにそれっ」
会話なんて、こんな他愛もないものばかり。
俺の言葉に爆笑している、
彼女のツボがよく分からないけど。
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