昼間には熱風のように感じる風も、
夕方になれば少し涼しくも感じた。
変わらない景色を眺めながら、
ただひたすら自転車を漕いで田舎道を走る。
帰ったら航平から電話かかってきそうだな…
追試のことも聞かれるだろうけど、
歓迎会の話もカズか祐介から聞いてるだろうし…
「……お節介なやつが多いな、ここは」
今は使われていないバスの停留所。
小さなベンチと屋根が付いているせいか、
この田舎のちょっとした休憩所として
今でも使われていたりする。
涼しくなる夕方に座っている人は
ほとんどいないはず、……なんだけど。
今日は珍しく人影が見える。
珍しいなと思いつつも、
いつも通り自転車で横を通り過ぎたとき。
俺は思わず、急ブレーキをかけた。

