「そーいえばさぁ、彼方〜」
駐輪場で自転車のカゴに鞄を突っ込むと、
思い出したように祐介が口を開いた。
「柚ちゃんの歓迎会やらね?って、この間カズと話してたんだけど」
「……ふーん」
「はっ!?お前興味なさすぎんだろ!!!」
「いやだって俺関係ねーし」
……と言うか、早く帰りたいんだけど。
自転車を押して先に歩き出す俺に、
祐介は盛大なため息をついた。
「いや彼方、何言ってんの?歓迎会なんだから全員参加に決まってんだろ!!」
「……俺はパス、そういうの好きじゃない」
「柚ちゃんの隣なんだから彼方は強制参加な」
……意味わかんねぇ、マジで。
俺がいなくても、マユと航平いれば十分だろ?