しばらくして、玄関が開いた音がして。
「航平ーっ」と、マユの声が聞こえた。
「あっ、マユちゃんだぁ!」
「真由、入って」
「暑いね~」と言いながら、
航平の部屋に入ってきたマユ。
ぐずっていた陽菜も、マユが来て上機嫌だ。
「あれ?そんなところで何してんの~?」
「え、だって…」
マユが手を引いて連れてきた人物。
それは、隣の席の彼女だった。
「柚ちゃん、ごめんな?せっかくの土曜日に」
「いやいやっ、私こそいきなり来ちゃって…」
なんて、遠慮がちにやって来た彼女。
彼女が来るなんて思ってもいなくて、
俺は想定外の状況に動揺していた。

