「……つーか暑すぎ。本当に7月かよ」
学校の方が涼しかったんじゃないかって、
今さらだけど後悔していた。
手でパタパタと仰ぎながら、
いつも通り近くの駄菓子屋に立ち寄る。
「あら、真波んとこの孫かい?」
「そ、いい加減名前覚えてくれよ」
外の暑さに比べたら、扇風機の風は
少し温かいけど心地よくて。
汗が引くまで、休憩することにした。
「ほれ、これ飲むかい?」
「あぁ、ラムネ?はい、100円」
「お金なんていらないよ~」
「いや、じいちゃんに怒られっから」
お金をばあちゃんの手のひらに置いて、
冷えたラムネを飲む。
暑さで喉が乾いていたせいか、
あっという間になくなってしまったけど。