君と、紙飛行機。






俺は、紙飛行機が飛んできた方を見た。


もちろん、人影なんてなくて。


ただ、海を一望できる高台があるだけだった。




ただでさえ、老人ばっかりの田舎だ。


高台に行く人も、こんなことをする人も


この小さな田舎でいるわけがない。


俺は再び、書いてある文字を見た。




「100点…か」




俺は大きく深呼吸をして、


返ってきた紙飛行機をポケットにねじ込んだ。