握りしめた紙飛行機は、どこか見覚えのある紙だった。 綺麗に折ってある紙を、俺は恐る恐る広げる。 「……俺のじゃん…」 海に飛ばしたはずの回答用紙が どういうわけだか俺の元に返ってきた。 訳のわからない現象に首を傾げながら 点数の欄を見ると、0点に10が書き足され、 100点になっている。 こんなの、書いてなかったはず。 だからと言って、航平たちの字じゃないし。 誰かがこの回答用紙を拾って 書いたってことだよな?