―ピピピッ ピピピッ
カーテンの隙間から太陽の光がこぼれて眩しい。
眠い目を擦りながら時計を見ると…
「って、えぇ~~~!?」
―私の名前は、田崎乃愛16歳高校1年生。
寝坊してしまった。
「うえ~ん、どうしよぉ寝坊しちゃったよぉ。」
部屋で1人ベソをかいていると、
「乃愛が何回言っても起きないのが悪いでしょ。いいから早くごはん食べなさい。」
―うっ…
そんなに言わなくてもいいじゃん…
しぶしぶごはんを食べて、急いで家を出た。
「行ってきまぁす!!」
学校までの道を全力で走った。
「はぁはぁ。あ、危なかったぁ。」
ギリギリ滑り込みセーフで安心して、自分の教室に向かった。
―もう皆座ってる。
早いなー
そんなことを考えていると…
ガラガラッ
「おい、皆揃ったかー。学校に遅刻しそうになった奴がいるぞー。」
―ギクッ
もっもしかして私!?
やばいよー
びくびくしてたら、
「それって、お前じゃね?」
声がする方を見ると、大きな瞳に無造作にはねた髪、そして何より目の下にあるホクロが印象的な男の子がいた。彼の名前は、津田優。彼は、学校で一番モテると言っても過言ではない。今は、私の隣の席だ。
世間で言うイケメン。
―や、やばい今日も
ちょーカッコいい
目があったのが恥ずかしくなって下を向いた。
すると、
「どうしたの?顔赤いよ?」
私の顔を覗いてきた。
―どうしよぉ
めっちゃ見てるぅ
「・・・」
「おーい。照れちゃったのかな?乃愛ちゃん」
「うるさい!」
思わず声が出てしまった
「おいっ、そこうるさいぞ。」
―クスクス
皆見てるぅ
最悪だー
しかも、先生に怒られたし…
「っふは!!面白いなお前」
―優くんが笑ってるし
うえ~ん
「そんなに笑わなくてもいいじゃんか。」
「ごめんね?乃愛ちゃん」 優くんが笑顔で謝った。