ガラッ
「あ、ウルフさんだ!!おはよう!!」
「あ、ああ…。」
俺は、クラスを見渡したけど、昨日のやつはいない。

「なぁ…バス通で、メガネのやつっている？」
「う～ん…メガネをかけているやつはいるけど…。」

「メイちゃんだよ…ほら、あそこに…」
そいつは、クラスの前を指差した。

アイツか…。
俺は、こいつの机の前まで来たのに、顔をあげる様子がない…。

「メイちゃん!!昨日はありがとな!!」
俺は傘をメイちゃんの目の前に出してそう伝えた。
メイちゃんは、傘を辿るようにして、俺の顔を見た。

でもすぐにパッと、顔を俯けてしまった。
「わざわざ…どうも。」
静かに俺の手から傘は離れた。

…俺の中で何故かモヤモヤしたものが残った。何だろ…。

ってか…あれからアイツずっとした向いてたよな…!!第一、せっかく顔見れたと思ったのに、すぐにうつむくなよな…。昨日みたいなきれいな顔…見たかったのに!!

そうだ、アイツと話すようにすれば、顔見れんじゃねえかな～!!

よし…そうと決まれば!!
俺は、情報を集めることにした。