「じゃあ、はじめから話します」
「うん、うん。待ってました!」
美穂は目を輝かして、私話すのを心待ちにしていた。
「まず・・・私が歩いてたら、呼び止められて・・・振り返ったら傘もささないでびしょ濡れの眞中くんがいたから、とりあえず傘に入れてあげたんよ」
「相合い傘やね!」
美穂は興奮気味に言った。
「・・・それであんまりにも濡れてるから、タオルを貸してあげたんよ」
「なるほどね」
―――よかった。納得してくれて・・・。
杏子はそっと胸を撫で下ろした。
「それで、なんで眞中くんは杏子を呼び止めたん?なんか用事があったんやろ?」
―――やっぱり忘れてなかったんやな。
杏子の目の前は真っ暗になるようだった。
「あの・・・その・・・・」
作り話をしても、今の美穂に通用するとは思えなかった。
食べ終わったお弁当箱を片付けて、話す心準備を始めた。
その様子をみて美穂も急いでお弁当箱を片付けていた。

