もう……。 「……ありがと」 岩田くんの後ろ姿に向かって、小さい声でお礼を言った。 何気なくしてくれたさりげない優しさ。 何も聞かないでくれて、ずっと隣にいてくれて嬉しかった。 ありがとう。 心の中でもう一度お礼を言う。 岩田くんの優しさに触れて、気持ちが救われた。 だから、今度は私が支えてあげたい。 そう思うと同時に、心が動いた。 ……キミが好き。