放課後。
帰る準備をしていると、後ろから美結が声をかけてきた。
「落ち込んでる優のために、今日は私がクレープ奢ってあげる!」
クレープ?!
「えっ、いいの??」
私、甘いものが大好きでクレープも大好物。
「もちろん♪ちょっと、聞いて欲しい事もあるし」
美結の言葉に今日は甘えさせてもらおう。
私達はそのまま駅前のクレープ屋さんに来た。
平日ということもあり中は空いていた。
「ありがとね、美結」
クレープを片手に美結にお礼を言った。
「こんくらい気にすんなって〜!さ、座ろう座ろう」
美結の温かい笑顔に安心した。
美結の話というのは、愚痴ばかりだった。
「明人ったら、私がキスしてって言ったら照れてさ…たまに自分からしてくんのに、こっちが誘ったら戸惑ってんの。本当女々しい」
もう、お怒りの美結になんて声をかけていいのか分からずただ、うん、うんと聞いていた。
「もうさヘタレなのは付き合う前からわかってたから百歩譲って諦めるよ?でもさ、少しくらい男らしいとこも見せてほしい。それ言ったら謝ってきて。別に謝って欲しいわけじゃないっつーの」
美結は本気でキレるとかなり口が悪くなる。
「で、今喧嘩中って事…?」
「そう。本当に私のこと好きならちょっとは直してくれるでしょ。無理ならもう別れる」
あちゃー…
これは大事だね。

