【完結】ホイクメン!

「あっ・・・、すみません。

ごめんな、ヨウちゃん。

びっくりさせちゃったね・・・。」




咄嗟に謝る信明先生。


だけど彼をヨウちゃんに嗾けたのは私だ。




未熟な自分の指示を後悔し、思わず自己嫌悪に陥ってしまう。




―――やっぱり私には指導係なんて無理だ・・・。




保育実習生が来た時ですらまともに指導した事がない。


それなのに新任保育士に指導するなんて、正直荷が重い事この上なかった。




「テッテェ、アママッ!!」




落ち込む私を現実に呼び戻してくれたのは、可愛い笑顔で話し掛ける心結ちゃんだった。


近くに転がっていた積み木を拾って両手に抱え、ヨチヨチと私へ近付きそのまま胸元へダイブしてくる。