「あんた、更に焼けたんじゃない?

国籍不明なくらい真っ黒じゃん!!」




私の手首を掴むその腕は真っ黒に日焼けし、高校での日々過酷な練習風景を物語っていた。




野球の名門校である准一の学校。


今年は成績が思わしくなく、残念ながら南北海道代表として甲子園に行く事ができなかったのだ。


しかしまだ彼は1年生。


引退までにあと2回チャンスがある。


だからこそ准一は、こうやって真っ黒に日焼けする程、毎日白球を追い掛けグラウンドを走り回っているのだろう。




「いや、お前が白すぎなんだろ!?

超インドアだし、どこへ行くにもいっつも紫外線、紫外線って・・・。」




日焼けは嫌だ。


生まれつき肌の色が白いため、私は肌に染みができる事をいつも気にしていた。