「とりあえず車乗って?

気分転換に少しドライブしないか?」




唐突な信明の提案。




彼は私を捕まえるためにいた助手席を離れ、左側の運転席へと自分の体を移動させる。


私はそのまま彼の車の助手席に乗り、シートベルトを締めて彼に“OK”の合図を示した。




「じゃ、出発するよ?」




信明は車を出し、西に向かって車を走らせていく。


追分通りから新川通りを抜けた先には、“小樽市”のカントリーサインが見えていた。