【完結】ホイクメン!

「だから用事がっ・・・―――」




言い訳して逃げようと思った。


しかし言い訳する間もなく私の体は玄関の壁に押し倒され、壁に突き立てられた腕から私は逃れられなくなる。




不安気に私の顔を覗き込む信明。


彼の視線を避けるかのように、私は目を瞑り彼の不安感を拒否しようとした。




だけど・・・。




「嘘吐かないで?

俺、何か不快にさせる事言った・・・?」




本心を見抜かれた囁き。


耳元で聞こえたその声は、不安の色を露わにしている。




思わず目を開けると、至近距離にある信明の目が私の顔を捉えて離してくれなかった。