【完結】ホイクメン!

「なんもしねーよ!

ただ・・・、直接本人から姉ちゃんとの事を聞きたいだけで・・・。」




准一はふて腐れたように俯き、目を逸らしたまま私にこう懇願した。




「悪いけど引き合わせてくんない?

このままモヤモヤしてんのは嫌だ・・・。

ちゃんと向き合って、次の姉ちゃんの命日にはちゃんと笑顔で報告してやりてぇんだよ・・・。」




私と信明は気まずいまま。


だけど、准一の真剣な表情を見ればどうにかしてあげたいと思うのが“友達”だ。




「わかった・・・。」




私はバッグからスマートフォンを取り出し、電話帳から信明の電話番号を呼び出す。




発信アイコンをタップする時、わずかに手が震えていた。


もしかしたら電話に出てくれないんじゃないかって、どうしても不安になって・・・。