一晩中泣いても涙は枯れない。


無情にも朝はやってきて、私は一睡もできないまま仕事へ行かなければならなくなった。




朝一出勤だったのが不幸中の幸い。


12時半まで保育に入り、13時までに事務作業を終わらせれば退勤できるからだ。




「あっこ、あっこ!!」




心ここに非ずじゃいけない。


子どもたちは保育士との触れ合いを求め、純真無垢な心のまま私の体にしがみ付いてくる。




抱っこを強請るヨウちゃんを抱き上げ、遊びに飽きて乳児室の中を動き回る子どもたちに新たなおもちゃを提供する私。


本当はもっと沢山触れ合ってあげたい。


だけど今の私には、笑顔を作る気力も彼らを抱く体力もなかった。