【完結】ホイクメン!

「ちょっと・・・、優香っ!」




遅番で保育を終えた友枝が事務室に入ってくる。


彼女の表情はどことなく気まずそうに見えたが、ひとまず私は仕事を終えてきた彼女を労った。




「あ、お疲れっ!

どうしたの?血相変えて・・・。」




この時、私は友枝が気まずそうにしていた事情を知らなかった。




友枝は事務室の中をきょろきょろと見回す。


そして私たちの他に誰もいない事を確認すると、やや声のトーンを落とし私に耳打ちしたのだ。




「信明先生、桃ちゃんのお母さんと話してるんだけど・・・。

なんだか様子がおかしかったのよ。

それで、ちょっと心配で・・・。」