「あっ!また流れ星!!

優香っ、急いで願い事しなきゃ!!」




信明は目を瞑り、心の中で願い事を唱え始めた。




流れ星が消える前に3回願い事を唱えなければいけないと教えられてきた私。


もう流星が消えてしまったにも関わらず、信明は真剣に願い事を唱えているようだ。




そんな彼に倣って私も目を閉じる。




―――信明ともっと仲良くなれますように・・・。




短冊に書いた願いとは違う、私の本当の“願い”。


この願いを3回唱えようとしたその瞬間、私の唇に温かいものが触れる。




思わず目を見開くと、隣にいたはずの信明の顔が至近距離の真正面にあった。




「悪い・・・。キスしたくなった。」




またもや彼の気まぐれに振り回される。


こんな事されたら、つい期待が高まってしまうのに・・・。