車で移動した先は、同じしのつ湖の畔にある別の駐車場。


人気がなく街灯も少ない。


信明は車のエンジンを停め、おもむろに車のドアを開けた。




彼は1人で空を見上げている。


満天の星が瞬く夜空。


まだ早めの時間とはいえ、真夏の天の川は多くの星を瞬かせていた。




「優香もおいで。すごく綺麗だ。」




信明に誘われるがまま、私も車から降り彼の隣に並んで立った。


北海道は今日が七夕。


この天の川の中央で、織姫と彦星はデートを楽しんでいるのだろうか。




「あっ・・・!流れ星!!」




偶然目に留まった流星。


嬉しそうに顔を綻ばせる私を見て、信明も嬉しそうに笑みを見せる。