しかし、私は信明がひどい事をするような人には思えなかった。




好きだからというからくる擁護じゃない。


同僚として、同じ“保育士”として働く彼の姿を思えば、自分の愛した人ととの子どもの命を奪う方向に仕向けるなど断固として有り得ないと思ったから。




人が好き。


小さい子どもはもっと好き。


誰にでも優しく気さくに振る舞える彼だから・・・。




「彼はそんな人じゃない・・・!!」




反論する私に向けられた驚きの視線。


さっきまで興奮気味に怒りを顕わにしていた准一の表情が、一瞬にして悲しみを帯びた事に気付いた。