そんな事を思いながらリビングへと戻る。


テーブルの上に置いたままの食器を片付け、キッチンへ運び洗い物をしようと思ったその時・・・。




―――ピリリリリ・・・




小さく鳴り始めた着信音。


私のスマートフォンは、昨夜寝室に投げた通勤用のバッグの中だ。




急いで寝室に向かい、バッグの中からスマートフォンを探して取り出す。




「え・・・?誰・・・!?」




画面に表示されているのは知らない携帯電話の番号。




いつもならむやみに出たりしない。


だけど今の私は寂しくて、誰でもいいから声を聞かせて欲しかった。