【完結】ホイクメン!

「なんだか優香先生に“先輩”って呼ばれる事が新鮮で・・・。

だけど高校生の俺の事を覚えていてくれて、なんだか嬉しいッスよ!」




私の体に触れたままの彼の腕。


ドキドキが止まらなくて、煩い心臓の鼓動が伝わってしまいそう。




「私の中では、ずっと“信明先輩”ですもん・・・。」




彼を“後輩”として見る事の方が違和感を覚える。




高校時代よりは距離が近くなった。


それでも、私の思いが一方通行である事にはきっと変わりない。




「それならさ・・・。」




やや崩れた口調で持ち掛けられた提案。


その言葉は、更に私たちの距離を近付ける要因となるだろう。