「俺たちが帰ろうとしたら、優香先生がベッドから起きてきて・・・。

可愛く駄々こねて“寂しいから帰らないで”って言うから、友枝先生に言われて少し様子見てたんですよ。」




記憶にはないが、どうやら私は送ってきてくれた2人に「帰らないで」と嘆願したらしい。


だけど友枝は翌日早番勤務だから、信明先生に“駄々っ子”のお守を任せて先に帰宅したのだと彼は言う。




「す・・・すみません・・・。」




無意識の言動とはいえ、こんな痴態を晒してしまったなんて最悪だ。


しかも信明先生は、渋々ながらもここに残ってくれた。




「いや、いいッスよ。

優香先生の体調も心配だったし。」




「いや・・・、本当にごめんなさい!!」




私は何度も彼に謝った。


しかし彼は、「気にしないで下さい」と言って優しい笑顔を私に向けてくれる。