落ち着いたところで会場に戻ると私を探していたのであろう紗良が駆け寄ってきた
「いたいた‼︎どこ行ってたの?」
「ちょっと涼みにバルコニーに出てた」
「そっかー。ねぇ琉華ー?」
紗良が少し甘えた声を出して話している
出た。これは紗良が何かお願いする時の合図…
「ん?なに?」
「琉華って工藤グループの人と知り合いなの?」
げっ…
工藤グループってさっきの男の…
さっきの出来事を思い出して自分の顔が赤くなっていくのが分かる
「しっ…知らないよ?」
赤くなっているのがバレないように俯きながら答える
「えーそうなの?なーんだ」
なぜだか残念そうに答える紗良
「どうしたの?なんかあった?」
工藤グループと何かあったのかな?
「特に用があるってわけじゃ無いんだけど」
「だけど?」
「うん、そのね…」
もったいぶる紗良にだんだんイライラしてきた
「なによっ‼︎」
あまりにも焦らすから少しキツめに聞くと
「かっこいいなって…」
「誰が?」
「工藤くん…」
そういって頬を赤らめながらある一点を見つめる紗良
その視線の先を辿ると…
マジかよ…
視線の先にはさっきの男
その工藤なのね紗良さん…
私はさっきの出来事で一瞬にしてあの男を要注意人物としてマークしてる
だって初対面で耳に噛り付く人がいったいどこの居るというのか
「やめときな、あんなチャラい男」
あんな男に紗良を渡すわけにはいかない
なんて変な闘争心が燃えてきた
「工藤くんって彼女さんとかいるのかなー?」
私の話しを聞いていたのかしら…
仕方がない
ここまできたら紗良の中での工藤くんブームが終わるのを待つしかない
そんなこんなで無事パーティを終え次の日
いつも通り学校へ行き
生徒会の仕事をこなして帰ろうとした時
正門の前に見慣れない車が1台。
車での送迎が当たり前なこの学校だからたかが車1台が止まっていても不審には思わない
けれど、さすがにあれだけ人が群れている車は今まで見たことがない
誰の家の車だろうと不思議に思いながらも通り過ぎようとした時
「あっ、ちょっと待って‼︎」
またもや見知らぬ男に腕を掴まれた
「なんですか?」
振り返って見た男は
なんともまぁ派手な頭をしていて
こりゃまた整った顔立ちの男
なるほどね、だから群れてたのね
「真田琉華ちゃんだよね?」
どうしてこの男が私の名前を知っているんだろう
「そうですが?」
「ちょっと一緒に来てもらってもいい?」
来てもらってもいい?
なんて質問しといて男は私の答えを聞かないまま強引に車に押し込んだ
全く状況が読めないんですけど?
「あのー」
「あっ、ごめんね‼︎
君に会いたいってうるさい奴が居てさ」
私に会いたい人?
そんな知り合い居たっけ?
「あなた、誰ですか?」
相手は私を知ってるのに私は知らないだなんてフェアじゃないでしょ
「紹介が遅れたね。僕は及川悠仁」
「どうして及川さんは私のことを?」
「悠仁でいいよー。ある人から聞いたんだよ、面白い子を見つけたってね」
悠仁はそう言ってまるで品定めのように私を見てきた
じっ、と見られていい気のしない私はその視線から逃れるように外を眺めた
しばらく走ると港に着いた
車はある巨大な倉庫か建物かよく分からない物の前で止まった
私はいまだに状況が読めないまま車を降りた
「こっち、こっち」
なぜか嬉しそうな悠仁に私は黙って着いて行く
悠仁は目の前に建つ建物らしきところへ入って行く
中にはこりゃまた派手な色の頭をした強面ての人達が熱心にバイクをいじっていた
強面くん達は悠仁が入ってきたのが分かると威勢のいい声で一斉に挨拶をした
その威勢のよさと視線の多さに若干怖じ気付きながらも悠仁の後ろを歩いた
建物内の隅まで来ると地下に繋がっている階段があった
悠仁は当たり前のように降りて行くけど私にはこの先には何かあるって
本能的に危険を察してる気がする…
降りちゃダメって頭では分かってるのに体はどんどんと階段を降りて行く
階段を降りた先には廊下があってドアが4つある
廊下の突き当たりには大きな旗が飾られてる
漆黒の生地に青い刺繍で竜、朱い刺繍で鳥、白い刺繍で虎、金の刺繍で亀と亀に巻きついた蛇が円を描いていた
何とも言えない独特な雰囲気を醸し出しているその旗は触れることさえ許さないかのように佇んでいる
旗に見惚れていた私を置いて悠仁はいつの間にか部屋に入ってしまったみたい
でも、どこの部屋に入ったんだ?
かと言って手当たり次第部屋を覗く勇気なんて持ち合わせてない…
さぁ、どうしようか
とりあえずここで悠仁を待とうと決めた時
「おい」
知らない声=危険
危険=振り返らない
訳の分からない定理を決めその声の主を無視する
「おい、聞いてんのか」
「ごっ、ごめんなさいっ‼︎」
無理やり私を振り向かせたその人は
息を飲むほど綺麗な白髪で片方を編み込んでいて日本人とは思えないほど筋の通った鼻に綺麗な灰色の瞳をしてた
「お前、誰だ」
あまりにも気迫がありすぎて動けなくなる
「怪しい者とかじゃないんですけどね
何と言うか連れて来られたというか」
「連れて来られた?誰にだ」
「悠仁」
悠仁の名前を聞くと白髪くんは右側の1番手前の部屋へと入っていった
えっ?またもや放置ですか?
そりゃないっしょ…
「あー!こんなところに居たのー?
探したよ?琉華ちゃん」
そんな呑気な声を出して白髪くんが入っていった部屋から出てきた悠仁
絶対探してないよね
「こっち、こっち」
今度は、はぐれない為なのかしっかり手をつないで部屋まで案内された
手をつなぐほどの距離じゃないのに
なんてくだらない事を考えながら部屋に入るとそこには
さっき会った白髪くんとこりゃまたカラフルな頭をした人が4人居た
その中にもう会うはずのないと思っていた人物も居た
「なんで、なんでアンタが居るのよ‼︎」
どうしてここに工藤が居るんだ?
私にとって今世紀最大の会いたくない人が偉そうにソファーに座っていた
「なんでって俺がお前を呼んだから」
はぁ?
「なんでアンタが私を呼ぶのよ?
何の用があるわけ?」
どうしてわざわざこんなところに連れて来たのかさっぱり分からない
取引きの事で何かあるのなら父さんに言えばいいのに
「用なんてない」
ますます訳が分からないんですけど‼︎
「じゃあ、何よ」
「会いたかったから。
もう一度お前に会いたかったから」
会いたかったってそんなの…
「アンタが会いに来ればいいでしょ?
なんでわざわざ私が出向かなきゃいけないのよ」
「えっ、そこなの?」
今だに手をつないだままの悠仁が隣で笑いをこらえてる
いつまで手つないでんだろ
てか、笑うとこあったの?
工藤はソファーから立ち上がりズカズカと私の前まで来る
パーティの時も思ったけどこいつ身長いくつあるんだろ
目の前まで来た工藤はやっぱり憎たらしいほど整った顔をしていて、そしてデカかった
工藤は目の前まで来るとつながれた私と悠仁の手を見てチッと舌打ちをし
そんな顔でどっから出してるのって思うくらい低い声で
「悠仁、いい加減にしろ」
と、なぜか悠仁を怒った
怒られた悠仁は楽しそうに
「あーあー、やっぱり怒らせちゃったか」
と言って私の手を離したのにすかさず今度は工藤が私の手を握ってきてさっきまで座っていたソファーへ連れて行くと
「えっ…?」
無駄のない動きでいつの間にか私は工藤の脚の上に座らされていて
腰に巻きついてきた腕でしっかり固定されていた
「何してんの?」
こんな状況に納得いくわけもなく立ち上がろうと暴れてみるもビクともしない
「工藤、いい加減にしてくんない?」
そう言って後ろを振り返り睨むと倍以上に睨まれて
「結都」
「はぁ?」
「結都って呼べ、悠仁は名前なのに俺は苗字ってのが気に入らねぇ」
はぁ?
どんなプライドなの⁈
「分かったから。
お願い結都そろそろ離して」
必死の抵抗でもう一度結都を睨んだけど全く意味はないようで
これ以上反抗しても無駄だと思い諦め結都の上でぐったりしてると
ふと廊下で見た旗が気になった
「ねぇ、あの廊下に飾られてた旗ってなんなの?」
「あぁー、あれは四聖獣の旗だ」
「四聖獣?なにそれ?」
「お前、もしかして四聖獣のことも知らねぇのか?」
えっ?
四聖獣ってなんなの?
結都も部屋に居たみんなも信じられないって顔で私を見る
「はじめて聞いたんだけど…」
「四聖獣のことを知らねぇヤツがまだこの辺に居たとはな」
そう言って微かに笑った結都の顔はなんだか面白いものを見つけた少年のようにキラキラしてた
四聖獣ってやつを知らない私の為に悠仁は分かりやすく丁寧に教えてくれた
「いたいた‼︎どこ行ってたの?」
「ちょっと涼みにバルコニーに出てた」
「そっかー。ねぇ琉華ー?」
紗良が少し甘えた声を出して話している
出た。これは紗良が何かお願いする時の合図…
「ん?なに?」
「琉華って工藤グループの人と知り合いなの?」
げっ…
工藤グループってさっきの男の…
さっきの出来事を思い出して自分の顔が赤くなっていくのが分かる
「しっ…知らないよ?」
赤くなっているのがバレないように俯きながら答える
「えーそうなの?なーんだ」
なぜだか残念そうに答える紗良
「どうしたの?なんかあった?」
工藤グループと何かあったのかな?
「特に用があるってわけじゃ無いんだけど」
「だけど?」
「うん、そのね…」
もったいぶる紗良にだんだんイライラしてきた
「なによっ‼︎」
あまりにも焦らすから少しキツめに聞くと
「かっこいいなって…」
「誰が?」
「工藤くん…」
そういって頬を赤らめながらある一点を見つめる紗良
その視線の先を辿ると…
マジかよ…
視線の先にはさっきの男
その工藤なのね紗良さん…
私はさっきの出来事で一瞬にしてあの男を要注意人物としてマークしてる
だって初対面で耳に噛り付く人がいったいどこの居るというのか
「やめときな、あんなチャラい男」
あんな男に紗良を渡すわけにはいかない
なんて変な闘争心が燃えてきた
「工藤くんって彼女さんとかいるのかなー?」
私の話しを聞いていたのかしら…
仕方がない
ここまできたら紗良の中での工藤くんブームが終わるのを待つしかない
そんなこんなで無事パーティを終え次の日
いつも通り学校へ行き
生徒会の仕事をこなして帰ろうとした時
正門の前に見慣れない車が1台。
車での送迎が当たり前なこの学校だからたかが車1台が止まっていても不審には思わない
けれど、さすがにあれだけ人が群れている車は今まで見たことがない
誰の家の車だろうと不思議に思いながらも通り過ぎようとした時
「あっ、ちょっと待って‼︎」
またもや見知らぬ男に腕を掴まれた
「なんですか?」
振り返って見た男は
なんともまぁ派手な頭をしていて
こりゃまた整った顔立ちの男
なるほどね、だから群れてたのね
「真田琉華ちゃんだよね?」
どうしてこの男が私の名前を知っているんだろう
「そうですが?」
「ちょっと一緒に来てもらってもいい?」
来てもらってもいい?
なんて質問しといて男は私の答えを聞かないまま強引に車に押し込んだ
全く状況が読めないんですけど?
「あのー」
「あっ、ごめんね‼︎
君に会いたいってうるさい奴が居てさ」
私に会いたい人?
そんな知り合い居たっけ?
「あなた、誰ですか?」
相手は私を知ってるのに私は知らないだなんてフェアじゃないでしょ
「紹介が遅れたね。僕は及川悠仁」
「どうして及川さんは私のことを?」
「悠仁でいいよー。ある人から聞いたんだよ、面白い子を見つけたってね」
悠仁はそう言ってまるで品定めのように私を見てきた
じっ、と見られていい気のしない私はその視線から逃れるように外を眺めた
しばらく走ると港に着いた
車はある巨大な倉庫か建物かよく分からない物の前で止まった
私はいまだに状況が読めないまま車を降りた
「こっち、こっち」
なぜか嬉しそうな悠仁に私は黙って着いて行く
悠仁は目の前に建つ建物らしきところへ入って行く
中にはこりゃまた派手な色の頭をした強面ての人達が熱心にバイクをいじっていた
強面くん達は悠仁が入ってきたのが分かると威勢のいい声で一斉に挨拶をした
その威勢のよさと視線の多さに若干怖じ気付きながらも悠仁の後ろを歩いた
建物内の隅まで来ると地下に繋がっている階段があった
悠仁は当たり前のように降りて行くけど私にはこの先には何かあるって
本能的に危険を察してる気がする…
降りちゃダメって頭では分かってるのに体はどんどんと階段を降りて行く
階段を降りた先には廊下があってドアが4つある
廊下の突き当たりには大きな旗が飾られてる
漆黒の生地に青い刺繍で竜、朱い刺繍で鳥、白い刺繍で虎、金の刺繍で亀と亀に巻きついた蛇が円を描いていた
何とも言えない独特な雰囲気を醸し出しているその旗は触れることさえ許さないかのように佇んでいる
旗に見惚れていた私を置いて悠仁はいつの間にか部屋に入ってしまったみたい
でも、どこの部屋に入ったんだ?
かと言って手当たり次第部屋を覗く勇気なんて持ち合わせてない…
さぁ、どうしようか
とりあえずここで悠仁を待とうと決めた時
「おい」
知らない声=危険
危険=振り返らない
訳の分からない定理を決めその声の主を無視する
「おい、聞いてんのか」
「ごっ、ごめんなさいっ‼︎」
無理やり私を振り向かせたその人は
息を飲むほど綺麗な白髪で片方を編み込んでいて日本人とは思えないほど筋の通った鼻に綺麗な灰色の瞳をしてた
「お前、誰だ」
あまりにも気迫がありすぎて動けなくなる
「怪しい者とかじゃないんですけどね
何と言うか連れて来られたというか」
「連れて来られた?誰にだ」
「悠仁」
悠仁の名前を聞くと白髪くんは右側の1番手前の部屋へと入っていった
えっ?またもや放置ですか?
そりゃないっしょ…
「あー!こんなところに居たのー?
探したよ?琉華ちゃん」
そんな呑気な声を出して白髪くんが入っていった部屋から出てきた悠仁
絶対探してないよね
「こっち、こっち」
今度は、はぐれない為なのかしっかり手をつないで部屋まで案内された
手をつなぐほどの距離じゃないのに
なんてくだらない事を考えながら部屋に入るとそこには
さっき会った白髪くんとこりゃまたカラフルな頭をした人が4人居た
その中にもう会うはずのないと思っていた人物も居た
「なんで、なんでアンタが居るのよ‼︎」
どうしてここに工藤が居るんだ?
私にとって今世紀最大の会いたくない人が偉そうにソファーに座っていた
「なんでって俺がお前を呼んだから」
はぁ?
「なんでアンタが私を呼ぶのよ?
何の用があるわけ?」
どうしてわざわざこんなところに連れて来たのかさっぱり分からない
取引きの事で何かあるのなら父さんに言えばいいのに
「用なんてない」
ますます訳が分からないんですけど‼︎
「じゃあ、何よ」
「会いたかったから。
もう一度お前に会いたかったから」
会いたかったってそんなの…
「アンタが会いに来ればいいでしょ?
なんでわざわざ私が出向かなきゃいけないのよ」
「えっ、そこなの?」
今だに手をつないだままの悠仁が隣で笑いをこらえてる
いつまで手つないでんだろ
てか、笑うとこあったの?
工藤はソファーから立ち上がりズカズカと私の前まで来る
パーティの時も思ったけどこいつ身長いくつあるんだろ
目の前まで来た工藤はやっぱり憎たらしいほど整った顔をしていて、そしてデカかった
工藤は目の前まで来るとつながれた私と悠仁の手を見てチッと舌打ちをし
そんな顔でどっから出してるのって思うくらい低い声で
「悠仁、いい加減にしろ」
と、なぜか悠仁を怒った
怒られた悠仁は楽しそうに
「あーあー、やっぱり怒らせちゃったか」
と言って私の手を離したのにすかさず今度は工藤が私の手を握ってきてさっきまで座っていたソファーへ連れて行くと
「えっ…?」
無駄のない動きでいつの間にか私は工藤の脚の上に座らされていて
腰に巻きついてきた腕でしっかり固定されていた
「何してんの?」
こんな状況に納得いくわけもなく立ち上がろうと暴れてみるもビクともしない
「工藤、いい加減にしてくんない?」
そう言って後ろを振り返り睨むと倍以上に睨まれて
「結都」
「はぁ?」
「結都って呼べ、悠仁は名前なのに俺は苗字ってのが気に入らねぇ」
はぁ?
どんなプライドなの⁈
「分かったから。
お願い結都そろそろ離して」
必死の抵抗でもう一度結都を睨んだけど全く意味はないようで
これ以上反抗しても無駄だと思い諦め結都の上でぐったりしてると
ふと廊下で見た旗が気になった
「ねぇ、あの廊下に飾られてた旗ってなんなの?」
「あぁー、あれは四聖獣の旗だ」
「四聖獣?なにそれ?」
「お前、もしかして四聖獣のことも知らねぇのか?」
えっ?
四聖獣ってなんなの?
結都も部屋に居たみんなも信じられないって顔で私を見る
「はじめて聞いたんだけど…」
「四聖獣のことを知らねぇヤツがまだこの辺に居たとはな」
そう言って微かに笑った結都の顔はなんだか面白いものを見つけた少年のようにキラキラしてた
四聖獣ってやつを知らない私の為に悠仁は分かりやすく丁寧に教えてくれた
