あの日から私はあの人の事が気になってどんな話にも上の空って感じで
「…華っ‼︎…琉華ってばっ‼︎」
「へっ?あっ、ごめん。なに?」
「もぉーなに?じゃないよ‼︎
ちゃんと話聞いてたの⁇」
「ごめんごめん」
「ここのところずっとだよ?
なんかあったの?」
紗良に話せるわけもなく
「なにもないよ。で、どうしたの?」
「だからー明日、琉華の家で交流パーティーがあるでしょ?
その時のドレスなんだけど…」
あー忘れてた
明日は毎年恒例のウチと取り引きをしている企業の代表が集まって交流するパーティーが行われる
スピーチの内容考えないとなー
「だから今年は白をモチーフにしようかと思ってるの♪」
「いいんじゃない?」
「ちゃんと聞いてたー?」
「聞いてた、聞いてた」
本当は全然聞いてなかったけど
毎年このパーティーで着るドレスは紗良がデザインしてくれてる
紗良は将来デザイナーを目指してるらしくいつも素敵なドレスを作ってくれる
「そういえば琉華はスピーチ考えたの?」
「それが全く…まぁ今年も適当にやるよ」
社交界は嫌いだけどこれも列記とした仕事だからきちんとこなさないと
パーティー当日
紗良がデザインしてくれたドレスは白をベースにしたタイトなドレス
スカートの部分には蝶が描かれていてとても可愛い
「うんっ‼︎やっぱり白にして正解っ♪」
私のドレス姿を見てとても満足そうな紗良さん
紗良のドレスは私と一緒で白をベースにしたシフォンドレス
腰に大きなリボンが巻かれていて紗良のスタイルの良さが際立ってる
こういうパーティーが苦手な私と対照的に紗良はとても楽しんでいる
スピーチも終わって各企業への挨拶も終わりすることがなくなった私は食べ物を持ってバルコニーへ出た
外の風は気持ちよく心が落ち着く
ふと隣を見ると男の人が居た
彼は白に近いとても綺麗な銀の髪をしていてその立ち姿は凛々しかった
挨拶に回った時にこんな人居たっけ?
それにしてもすごい綺麗な顔立ち
横顔しか見てないけど鼻筋が通っていて女の私より睫毛長いんじゃないって思うほど
世の中にこんな整った顔立ちの人っているんだ
どっかの企業の息子さんなのかな?
なんて考えながら星を眺めていると
「この世に星ってどんくらいあるんだろな」
「えっ?」
急に話しかけられてびっくりした
それに質問の内容も内容でしょ
「星ってどうやって出来てると思う?」
まだ質問は続く
声のする方に振り向くとさっきの男の人だった
彼は星を見上げながら呟いている
不思議な人…
「気になるなら調べてみれば?」
彼の質問の答えを知らない私は何気なく彼にそう答えた
「この世の中、全てに答えがあると思うか?」
…っ‼︎
彼の視線が私を捕らえた
まさか…あり得ない
けど、この感じ忘れもしない
街で出会ったあの人だ…
でも、どうして?
「今、アンタが思ってる疑問に答えがあると思うか?」
どう…して?
この人はエスパーかなにかなの?
「こんなところで会うとはね」
彼の形のいい唇が三日月型に変わる
「あっ…あなたは誰なの…?」
私の口から出た声は微かに震えていた
「まさかあの時の女がこんな立派な御令嬢さんとはな。本当、世の中変わってるよ」
ズルッ…
彼が一歩私に近づいてくる
本能的に後ずさる私
「ハハッ、そんな怖がんなって喰ったりしねぇーよ」
ダメ、ダメ、ダメ
彼には近づいちゃいけないって頭が危険信号を出している
ダメだって分かってるのにどうして…
どうしてこんなに彼の事が気になるの?
「俺は工藤グループのいわゆる御曹司ってやつだな」
「工藤…?」
そんなグループとウチって契約してた?
「知らなくても仕方がない。
アンタの所と契約したのは2、3日前の話だからな」
なるほど。だから知らなかったのか
えっ?それってヤバくない?
契約グループの御曹司にこの前の事が見られてたってことでしょ…?
…やってしまった…
「まぁ、正当防衛なんだし問題ねぇだろ」
本当にこの人何者なの…?
私の思ってることが口に出してないのに相手にバレてる
「な…っ、何が言いたいの…?」
あの事を秘密にする代わりに何かしろって言われたらどうしよう…
「別にどうしようだなんて思ってねぇ
ただ言いたかったんだよ…」
私との距離を一気に縮めて彼は耳元で甘美に囁く…
「アンタみたいな女……嫌いじゃない」
……っ‼︎‼︎
そう囁くと私の耳たぶをカプっと噛んで颯爽と会場へと戻っていった
な…なにが起きたの…?
あの男さっき…
なにをされたのか理解した私は一気に赤くなりしばらくそこから動くことが出来なかった
「…華っ‼︎…琉華ってばっ‼︎」
「へっ?あっ、ごめん。なに?」
「もぉーなに?じゃないよ‼︎
ちゃんと話聞いてたの⁇」
「ごめんごめん」
「ここのところずっとだよ?
なんかあったの?」
紗良に話せるわけもなく
「なにもないよ。で、どうしたの?」
「だからー明日、琉華の家で交流パーティーがあるでしょ?
その時のドレスなんだけど…」
あー忘れてた
明日は毎年恒例のウチと取り引きをしている企業の代表が集まって交流するパーティーが行われる
スピーチの内容考えないとなー
「だから今年は白をモチーフにしようかと思ってるの♪」
「いいんじゃない?」
「ちゃんと聞いてたー?」
「聞いてた、聞いてた」
本当は全然聞いてなかったけど
毎年このパーティーで着るドレスは紗良がデザインしてくれてる
紗良は将来デザイナーを目指してるらしくいつも素敵なドレスを作ってくれる
「そういえば琉華はスピーチ考えたの?」
「それが全く…まぁ今年も適当にやるよ」
社交界は嫌いだけどこれも列記とした仕事だからきちんとこなさないと
パーティー当日
紗良がデザインしてくれたドレスは白をベースにしたタイトなドレス
スカートの部分には蝶が描かれていてとても可愛い
「うんっ‼︎やっぱり白にして正解っ♪」
私のドレス姿を見てとても満足そうな紗良さん
紗良のドレスは私と一緒で白をベースにしたシフォンドレス
腰に大きなリボンが巻かれていて紗良のスタイルの良さが際立ってる
こういうパーティーが苦手な私と対照的に紗良はとても楽しんでいる
スピーチも終わって各企業への挨拶も終わりすることがなくなった私は食べ物を持ってバルコニーへ出た
外の風は気持ちよく心が落ち着く
ふと隣を見ると男の人が居た
彼は白に近いとても綺麗な銀の髪をしていてその立ち姿は凛々しかった
挨拶に回った時にこんな人居たっけ?
それにしてもすごい綺麗な顔立ち
横顔しか見てないけど鼻筋が通っていて女の私より睫毛長いんじゃないって思うほど
世の中にこんな整った顔立ちの人っているんだ
どっかの企業の息子さんなのかな?
なんて考えながら星を眺めていると
「この世に星ってどんくらいあるんだろな」
「えっ?」
急に話しかけられてびっくりした
それに質問の内容も内容でしょ
「星ってどうやって出来てると思う?」
まだ質問は続く
声のする方に振り向くとさっきの男の人だった
彼は星を見上げながら呟いている
不思議な人…
「気になるなら調べてみれば?」
彼の質問の答えを知らない私は何気なく彼にそう答えた
「この世の中、全てに答えがあると思うか?」
…っ‼︎
彼の視線が私を捕らえた
まさか…あり得ない
けど、この感じ忘れもしない
街で出会ったあの人だ…
でも、どうして?
「今、アンタが思ってる疑問に答えがあると思うか?」
どう…して?
この人はエスパーかなにかなの?
「こんなところで会うとはね」
彼の形のいい唇が三日月型に変わる
「あっ…あなたは誰なの…?」
私の口から出た声は微かに震えていた
「まさかあの時の女がこんな立派な御令嬢さんとはな。本当、世の中変わってるよ」
ズルッ…
彼が一歩私に近づいてくる
本能的に後ずさる私
「ハハッ、そんな怖がんなって喰ったりしねぇーよ」
ダメ、ダメ、ダメ
彼には近づいちゃいけないって頭が危険信号を出している
ダメだって分かってるのにどうして…
どうしてこんなに彼の事が気になるの?
「俺は工藤グループのいわゆる御曹司ってやつだな」
「工藤…?」
そんなグループとウチって契約してた?
「知らなくても仕方がない。
アンタの所と契約したのは2、3日前の話だからな」
なるほど。だから知らなかったのか
えっ?それってヤバくない?
契約グループの御曹司にこの前の事が見られてたってことでしょ…?
…やってしまった…
「まぁ、正当防衛なんだし問題ねぇだろ」
本当にこの人何者なの…?
私の思ってることが口に出してないのに相手にバレてる
「な…っ、何が言いたいの…?」
あの事を秘密にする代わりに何かしろって言われたらどうしよう…
「別にどうしようだなんて思ってねぇ
ただ言いたかったんだよ…」
私との距離を一気に縮めて彼は耳元で甘美に囁く…
「アンタみたいな女……嫌いじゃない」
……っ‼︎‼︎
そう囁くと私の耳たぶをカプっと噛んで颯爽と会場へと戻っていった
な…なにが起きたの…?
あの男さっき…
なにをされたのか理解した私は一気に赤くなりしばらくそこから動くことが出来なかった
