私はこの高校に思い出を残しに来たのではない。
まして、楽しもうと思ったわけでもない。
一番家から近いから入った。
ただそれだけのこと。


「なーなーちゃーっん!」
「わっっ!!」
「おはよー、びっくりした?」

朝からテンション高いな…。
この子は佐倉 舞衣(さくら まい)。
私の唯一の親友だ。

「…もう少し静かにしなよ、舞衣。」

少しうるさいのが困る。

「えへへ/// とにかく一緒に教室行こうよー。」


私は舞衣と並んで教室へ向かって歩いていた。
はずだった。