お母さんの前では気にさせないように普通にしてたけど…
「気づかれちゃってたんだね、寂しいの」
「もちろん!なんたって凛花の母親ですから」
「うん、ありがとう。じゃあ、行ってくるね」
「あんまり、遅くなっちゃダメよ?」
「うん」
玄関から飛び出すと、あたしは急いで3人の家に行って回った。
「ビックリしたー、凛花がいきなり“樹の家に集合”なんて言いに来るから」
「あー、えと、最後の夜だしもう少し一緒に皆と過ごしたいなって」
「ははっ、皆考える事は一緒だな」
「…え?」
「さっき話してたんだ、最後の夜は皆で過ごそうって」
「まぁ、もう会えない訳じゃないけどさ。今まではずっと一緒だったからね、やっぱ寂しいって思っちゃうんだよね」
「ー…うん」
もう会えない訳じゃない。
けれど、いつでも会える訳じゃない。
今日が最後の夜。

