「ごめん…」
「ごめん禁止!俺の心臓に悪いから」
「…分かった」
「よし」
そう言ってあたしに笑いかけてくれた樹。
ドキッ…。
樹の笑顔を見ていると、胸がざわつく。
けれど、温かくなる。
…もっと一緒に居たいと思ってしまう。
時間が止まればいいのにと。
「ほれ、行くぞ」
「え?」
「ココア、買いに行くんだろ?」
「あっ、うん」
一歩先を歩く樹に後れを取らないように、あたしも小走りで樹を追いかける。
隣に並ぶと、初めて気づいた。
“幼馴染”の樹じゃなくて、“誰よりも意地悪で、優しい男の子”の樹。
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