恋愛奮闘記





次の日。

早坂さんはぴったり6時半に来た。



「お久しぶりです。前のご来店からちょうど一ヶ月ぐらいですね」

「はい。またスッキリお願いします」



そしてまた、丁度手の空いていた岩佐くんがシャンプーをしてくれる。



その間に、別のお客様のカットを終えた橘さんが話しかけてきた。



「矢野ぉ。あんた達、あさってデートするんじゃなかったっけ?」

「だからデートじゃ…ってしかも声大きい!」

「あんたも充分でかいわよ」

「わーーっ!もう、そうですよあさってですよ!」

「2日後に会えるのにそれまで我慢出来なくて会いに来たの?あの人」



んなっ!?
なんてことを言うんだこの人!



「あのですね。今一度確認させて頂きたいのですが、私達は決してそういった関係ではなくて…」

「あーもう、うっさいうっさい。あんたも慎重派ねー」


逆に聞きたい。なんで橘さんはそんなにポジティブなのだと。