「明日は仕事休みだよね?泊まってくの…って、どうしたの?眉間にしわよってる」

「司、お前日に日に綺麗になってない?」

「はい?」

「見る度に可愛く美人になってんだけど。なんで?」



あー言うつもりなかったのに言ってしまった。後悔してももう遅い。

「まじで男に狙われるから心配になんだよ。…まさか、客とかに告られたりしてないだろうな」

「…何それ」



…何それって。
俺は本気で心配してんだけど。



「綺麗になったと思ってくれたなら、それは良のおかげだよ」

「…え?」

思いもよらない返事に司の顔を凝視する。

「良がかっこよ過ぎるから。私だって努力して、良に釣り合う彼女になりたいなって…思うじゃない。
…ずっと好きでいて欲しいもん」



…ああ、負けた。完敗だ。

俺はいつもいい意味でこいつに驚かされる。

こんな可愛い顔してそんな可愛い事言うなんて、俺にどうしろっていうんだ。



きっと俺は一生、こいつには敵わない。