合鍵は持ってるけどあえてチャイムを鳴らす。ちゃんと理由はある。
ガチャっとドアが開く。
「お疲れ様。コーヒー淹れたから上がって?」
…こうやって、その笑顔で出迎えて欲しいから。
くそ、やっぱ今日も可愛いな。
おととい会った時より可愛くなってる。
…なんでだ?
「何してた?」
「んー、ゴロゴロしてた。というか私も、ちょうど会いたいなあと思ってた」
おい。それは反則だろ。
自分の言葉の攻撃力をもっと知ったほうがいいぞ。
…たまに思う。
司と結婚出来たら俺は、一生かけて司を守り抜く。だから着いてこい、と言ったら司はどんな顔をするだろう。
嬉しくて泣く?
笑いながら頷く?
それとももっと仕事を頑張りたいからって断る?
早坂司…悪くない響きだと思うんだけどな。
ま、そんなに焦るつもりもない。
タイミングというのは知らずにやってくるものだ。
その時期さえ見誤らなければいい。

