結局飲み会は夜中の2時まで続いた。
「じゃーね矢野!気を付けて」
「はい!橘さんもお気を付けて!」
バーの前で橘さんと別れる。
私の家はここから電車で2駅あるので、タクシーで帰ることにした。
「ありがとうございました」
近くのコンビニで停めてもらってお金を払う。
酔いが冷めるとなんだか目が冴えてすぐには眠れそうにないので、飲み物とお菓子を買ってから帰ろうと思った。
明日の休みは何しようかな。
のんびり昼近くまで寝ても良いし、家の掃除を徹底的にしても良い。あ、お客様が面白いって言ってたDVDでも借りてみようかな。
明日の計画をたてながらペットボトルのジュースを選んで、お菓子コーナーにまわる。
あ、新商品がある。
よし、明日はこれを食べながらゴロゴロすることにしよう。
「え…っと…
もしかして、矢野さん、ですか?」
ふいに誰かに声をかけられた。
矢野さん?矢野さんって私のことだよね。
ゆっくり振り向いた。
「あ!やっぱり!良かった人違いじゃなくて」
にかっと笑って私を見ている。
早坂さんがそこに立っていた。

